
今回はキユーピーから販売されている、市販のレトルト介護食「大根の鶏そぼろあん」の詳細レビューです。
ユニバーサルデザインフード(UDF)区分だと「舌でつぶせる」に分類され、介護食では下から2番目のやわらかさです。
「大根とやわらかく仕立てた鶏そぼろを昆布エキスのうま味にチキンエキス、しょうゆで味付けした煮汁でじっくり煮込み、とろみをつけました」一品になっています。
「噛む力や飲み込む力が衰えてきて食事を見直したい」という人におすすめの介護食です。
*前後のキユーピー介護食
←KP11 |
KP12 |
KP13→ |
※番号は介護食Zの独自番号
今回の区分は「舌でつぶせる」
舌でつぶせる | かまなくてよい→ | |
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|
←更にかたい | ここの区分 | 更にやわらかい→ |
「大根の鶏そぼろあん」はユニバーサルデザインフードの「舌でつぶせる」に分類されています。
見た目がより一般食に近いのは「歯ぐきでつぶせる」。
ペースト状に近づき、更に柔らかい区分は「かまなくてよい」という区分になります。
ユニバーサルデザインフードの区分では4つの分類の中で2番目にやわらかい区分です。
舌でつぶせる介護食・流動食の特徴:
噛む力の目安 | 細かくてやわらかければ食べられる | |
飲み込む力の目安 | 水やお茶が飲み込みづらいことがある | |
固さ目安 | ごはん | 全がゆ |
たまご | スクランブルエッグ | |
肉じゃが | 具材小さめでしっかり煮込んでやわらかい肉じゃが |
なぜ自分に合った食べ物の固さが大切なのか?
食事の固さが合わないと、食事中にむせることが多くなり、「誤嚥性肺炎」のリスクが上ってしまいます。
あまり知られていませんが、65歳以上の死因第4位は肺炎です。そしてその内の半分が誤嚥性肺炎で亡くなっています。70歳以上になると更に増え、肺炎の70%以上が誤嚥性肺炎です。80代になると死因第3位に肺炎が入り、8割が誤嚥性肺炎です。
誤嚥性肺炎は発症してから2年以内の死亡率が50%以上。これは進行性のがんと同じくらい死亡率が高いです。健康で過ごすために自分に合った食事の固さを知り、すこしずつ食事を見直していきましょう。
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今回紹介する介護食はこちら
動画で見る「大根の鶏そぼろあん」の特徴
現在動画準備中
動画では実際にキユーピーの「大根の鶏そぼろあん」を食べて特徴を説明しています。
画像では分からない介護食のサイズ感、実際の料理の雰囲気が分かるのでおすすめです。
このチャンネルでは本当に美味しい介護食を実際に食べて探しています。市販の介護食をすべて食べ、美味しい介護食を探す予定です。
その他シニア向けのお弁当サービスなどもレビューしていきます。
是非、チャンネル登録よろしくお願いします。
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舌でつぶせる「大根の鶏そぼろあん」の商品概要

基本情報
調理方法はお皿に移しての電子レンジがオススメです。湯せんの場合、非常に熱く火傷する恐れがあります。熱くなってからの封を切るのは危ないので注意してください。
原材料名
だいこん(国産)、鶏肉加工品(鶏肉、乾燥卵白、マッシュポテト、でん粉、食塩)、しょうゆ、食物繊維、砂糖、チキンエキス、こんぶエキス/ 増粘剤(加工でん粉)、卵殻カルシウム、(一部に卵・小麦・大豆・鶏肉を含む) |
栄養素
エネルギー: 24Kcal | たんぱく質: 1.1g | 脂質: 0.2g | 炭水化物: 5.8g |
食物繊維: 2.5g | 食塩相当: 0.6g | ナトリウム: 242mg | カリウム: 58mg |
カルシウム: 92mg | リン: 9mg | 鉄: 0.0mg | 水分: 71.9g |
灰分: 1.0g | 賞味期限: 19か月 |
アレルギー
卵 | 小麦 | 大豆 | 鶏肉 |
「大根の鶏そぼろあん」の特徴
見た目と香り
封を開けた時にまず感じるのは大根の強い香り。大根の煮物の香り。匂いだけでいうとそんなに美味しそうな香りではなく、大根独特の苦みが強い イメージを持ちそう。苦い大根のイメージを持ってしまう程、強い大根の香りがします。
鶏そぼろはかなり細かく刻まれており、あんの中にポツンポツンと浮いています。大根は分かりやすい大きさで透明。 具材が多く入っている感じではなく、入っいるのも大根、鶏肉の2品のみです。トロみはそこまで強くなく、サラサラしていています。
1食で補える栄養素の割合
※ 日本人の食事摂取基準(2020 年版)から栄養素を算出
※ 75歳の女性 身体活動レベルⅠを適用。自宅にいてほとんど外出しない者、高齢者施設で自立に近い状態で過ごしている方が基準
※ 同じ年代の男性の場合、推奨摂取栄養素が少し増えます
※ 介護を受けている人によっては摂取基準量よりも下回ることもあるので目安値として参考にしてください
※ 詳細はこちらのページをご確認ください
「大根の鶏そぼろあん」の評価とレビュー
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- おすすめ度
- 2.88
-
- 美味しさ
- 3
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- 価格
- 3.5
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- 量
- 2.5
-
- 栄養素
- 2.5
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美味しさ:3.0点
封を開けた時は強い大根の香りがしたが、味は大根の苦味がなくスッキリしている。大根の甘みと苦み、どちらとも弱い味になっている。
食べやすく美味しいが味にもうひとつ旨味が欲しい。大根はスッキリとした味わいで苦味も少なく、旨味が少しある。
鶏そぼろが小さくしないといけないのだが、そこまで味を感じられるものではない。
しいて言えば食感が大根のやわらかと細かい肉のプチプチ感のコントラストが面白い。
何か足りない…と思ってしまう味。ただし優しい味なのでタレと大根の相性抜群。
価格:3.5点
80gで173円(税込み)
他社の同じカテゴリだと量は多いが価格が200円を超えてくることが多い。173円、しかも税込みなのはかなり安い印象を受ける。
少し気になるのは、具材が大根と鶏肉のみで、そこまで多く入っていないこと。
そのため同じ区分の具材が多く入っている介護食と比べると同価格は少し気になる。
量:2.5点
もう少し量が欲しいかもしれない。80gは少な目な印象。
そして具材が大根、小さい肉でサラサラしているので食べ進めやすいが食べた感じははしない。食べたあとのお腹に溜まる感覚と満足感が低い。
とろみをつけるか具材を増やすか。そもそも内容量を増やすか。
アサヒは100g、ホリカは115gなので少なく感じてしまう。
栄養素:2.5点
推奨摂取栄養素の内、飽和脂肪酸を抜かした9種類摂取可能(31種類中)
同じ「舌でつぶせる」介護食と比べると栄養素が少ない印象。摂取できる栄養素の含有率では、カルシウムと食物繊維が約15%摂取できるのは非常にありがたい。しかし、それ以外の栄養素が少ないので注意が必要。
おすすめ度とまとめ

おすすめ度:2.88点
最終的なおすすめ度は2.88点という結果になりました。
3点未満なので食べる人を選ぶ介護食になります。味、価格、量、栄養素のバランスも高くないので買う人は注意が必要です。
まず味ですが可もなく不可もなくという味です。
大根と鶏肉の味がそこまで強くなく全体的にまとまっていない印象です。もうひとつ旨味があれば、惜しいと思ってしまいます。香りは大根が強いが実際に食べると大根感が強くありません。その辺のチグハグ感も少し残念です。
決して美味しくない訳ではないですが、もうひといき…です。
栄養素も同じ区分のものに少ないです。味と栄養、そして量のバランスもいまいちという感じです。栄養よりもまずは食べて欲しいという人もいると思いますが、そういう人にももう少し旨味が足りません。
「舌でつぶせる」区分の介護食は4区分の内でも多めに存在しています。他の介護食を選んでもいいと思うので大根が余程好きではなければ避けてもいいかもしれません。
介護食を探している人に参考になれば幸いです。
「大根の鶏そぼろあん」はどこで購入できる?
キユーピーの介護食は全国のスーパー、ドラッグストアで販売されています。私はクリエイトSDで購入しましたが、全店で導入されている訳ではなないので注意してください。
店舗で購入する場合、1つずつ気になる商品を変えたり、セールで安くなっていたりするのがメリットです。ネットは近くの店舗で購入できない場合などは非常にベンリです。またネットの方が価格が安い場合が多いです。そのため、購入はネットをおすすめしています。